チーム中越勉強会「子ども達が描く「心の復興」」を開催しました

チーム中越勉強会「子ども達が描く「心の復興」」を開催しました

1月17日に国際復興支援チーム中越勉強会を開催しました。

今回は、未来予想図実行委員会代表の下條茂さんより「描くことから始まる「心の復興」」と題して、実際に行っている「絵画療法」を交えて講演して頂きました。

<講演要約>

きっかけは、仮設住宅へのチラシ配り

未来予想図を描くきっかけになったのが、私が復興時の毎月16日に仮設住宅や学校に配っていたチラシです。

手書きで描いた(A4)サイズチラシを貼り合わせて(A3)にして毎月16日に、仮設住宅の約1600軒に配っていました。

チラシは1600軒の人たちの顔を見に行きたかったので、一軒一軒配りました。1600軒を1軒1軒回ることにも意味があり、まわり続けることがとても大事なのです。なぜならば、先月と今月でこの方はどういう風に、体調が変わっているかがわかります。

先月よりも体調が良い、や、先月よりも顔色悪い、先月よりもこの子どもは元気がないなど、それがとても知りたかったのです。だからチラシ「はちどり通信」は持っていくためにツールの一つです。一軒ずつお顔を見て、お話をして、今何が必要なの?というのをフィードバックして、それを行政に上げることをやりました。

絵画療法

絵画療法というのとただ「絵を描く」というのは、いろんな意味合いが少し違うことを知っていただきたいと思います。絵画療法で、大事なのは療法という名前を付けた瞬間に医療になのです。要は、結果を求められるのです。

もちろん絵を描くことで始まることも大事で、絵を描くことでいろいろなことが起きてきます。ただ療法とついただけできちんとやっていかなければいけないのです。

今回は参加者のみなさんに絵画療法を理解してもらうために、3枚の絵を描いてもらいました。最初に、自分が悪い時の状態をイメージして絵を描いて、2枚目では、よい状態を思い浮かべ、最後に悪い状態をよい状態にするにはどうしたらいいかという絵を描いてもらいます。

その後に、2人ペアになって一方が絵について質問をし他方がその絵の説明をします。

絵画療法は人

絵画療法で一番大事なのが"人"なんです。絵画療法を成功させるかどうかは"人"なのですね。ようは、きちんと絵について聞いてあげることが必要なんです。どんな絵なの?なに描いたの?でいいんです。そこで始めて子どもが人に認めてもらったり、人に承認されたりして次のステップに移れるのです。

描いただけだと、その時で終わってしまのですけど第三者に話す事でいろいろな解放ができてきます。

日本の子ども達の描く未来予想図

「未来予想図を描いて」と言ったら、私たちが小学生のころはアトムやタイガーマスクの世界でした。なので本当に"夢"を描けと言われれば夢を描きます。しかし、柏崎の子どもたちが描いた絵は、「大自然いっぱいの街になればいいな」や「ずっと友達と仲良くしてしたいな」といった未来予想図だったんです。

震災で経験した様々な不安から友達と一緒にいればいいなという風なことを描いたんですね。これが子ども達の未来予想図なんですね。感動というか度肝を抜かれたというか。絵画療法を普段から取り入れていれて医療を行っている人間として、信じられなかったのです。

子どもの夢というのがこんな小さい、当たり前のことに感動したのです。

世界の子ども達の描く未来予想図

フィリピンの子ども達は"木"を描くことが多いんです。

日本の住宅の材料になっているラワン材という木は、その昔、フィリピンのルソン島で伐採された輸入の材木を使っていることが多かったんですね。お金になるからと言って全部日本に売って、それではげ山になってしまったんです。

その結果、雨が降ると土砂崩れが起きてしまうのです。自然災害と思われることが、実は日本が輸入してお金に変えてしまったことで起きた人災なんじゃないかという現実がありました。私もフィリピンに行った時にそれを聞いてショックを受けました。

そして子どもたちは、もろに受けていて、その影響で山に木を植えたい、緑を戻したいと切に願っています。

自律支援と自立支援

私は、自立支援と自律支援の2種類使っているんですが、自律神経の自律と言うのは筋肉の状態をキチンとする状態で、医学的な支援なんです。

自立というのは、その子どもたちが立っていく支援で自分たちで動く事だと思うんです。その両方をしないといけないんだなということ思います。

ボランティア三原則がありますが、無理をしない、被災者本位、地元主体というものがあります。やっぱり、支援する相手側にとってなにが大事かを特に考えるようにしています。

講演後参加者全員で感想をシェアしました。

「伝えることだけでも何かが変わる大きなきっかけになるんではないかということが自分にも共通して大事だと思いました。」や、「絵からあれだけのことが読み取れるというのは私初めての体験でした。いろいろなものがあそこにつまっているんだということが詰まっているんだと思いました。」などの話ありました。

「自律支援と自立支援」「支援する相手側にとってなにが大事かを特に考える」など、私たちの活動でも数々の忘れてはいけない事をお聞きすることができました。

この講演を聞いてこれからもチーム中越では勉強会を開催いたしますのでどうぞよろしくお願いします。